フルマラソンを走っている最中、太ももの内側が擦れてヒリヒリ痛む「股擦れ(またづれ)」。
「痛みのせいで後半失速してしまった」「お風呂に入ったときに激痛が走った」というのは、ランナーによくある深刻な悩みです。
その強力な味方になるのが「ワセリン」です。
この記事では、フルマラソンで股擦れを防ぐために「ワセリンを塗るべき具体的な場所」や「正しい塗り方のコツ」、さらにワセリン以外の効果的な股擦れ防止対策まで徹底解説します。
なぜフルマラソンで股擦れが起きるのか?
フルマラソン(42.195km)では、完走までに約3万〜5万歩ものステップを刻みます。
これだけの回数、ウェアと皮膚、あるいは皮膚同士が擦れ続けると、摩擦によって表皮がめくれ、炎症(股擦れ)を起こしてしまいます。
特に、以下の条件が重なると股擦れのリスクが跳ね上がります。
- 汗や雨でウェアが濡れているとき(摩擦が強くなる)
- 太ももの筋肉がしっかりしている人(内ももが擦れやすい)
- 気温や湿度が高い日のレース
痛みを我慢しながら走るとフォームが崩れ、膝や足首の怪我に繋がることもあるため、事前の予防が極めて重要です。
【結論】フルマラソンでワセリンを塗るべき場所
股擦れを完全に防ぐためには、「皮膚同士」または「皮膚とウェア」が擦れやすい場所にあらかじめワセリンを仕込んでおく必要があります。
具体的には、以下の5つのポイントに塗りましょう。
① 太ももの内側(最重要!)
股擦れのメインスポットです。下着やランニングパンツの裾が当たる部分から、太ももの中央あたりまで、擦れやすい範囲に広く塗っておきます。
② 股関節の付け根(鼠径部)
足の付け根(Vライン)は、走る動作で常にウェアと摩擦が起きる場所です。
下着のラインに沿って念入りに塗りましょう。
③ お尻の割れ目・お尻の下側
長距離を走ると、お尻の皮膚同士や、パンツの縫い目とお尻の境界線が擦れて痛むことがあります。
ここも見落としがちな重要ポイントです。
④ 【男性必見】乳頭(ちくび)
股ではありませんが、男性ランナーが最も血を流しやすいのが「乳頭」です。
シャツとの摩擦で擦れて激痛が走るのを防ぐため、ワセリンを厚めに塗るか、ニップレスを貼りましょう。
⑤ その他の擦れやすい場所
- 足の指の間・かかと(マメの予防)
- 脇の下(腕振りの摩擦予防)
- スポーツブラのアンダーライン(女性ランナーに多い擦れ)
股擦れを防ぐワセリンの「正しい塗り方」3つのコツ
ただ塗るだけでなく、フルマラソンの過酷な環境に耐えるための塗り方のコツがあります。
コツ①:レース直前に「やや厚め」に塗る
ワセリンは時間が経つと汗や水分で少しずつ流れてしまいます。
家を出る前だけでなく、レース会場に着いて着替えるタイミング(スタートの1時間〜30日前)に塗るのがベストです。
少しベタつくくらい「厚め」に塗るのがポイントです。
コツ②:皮膚を清潔にしてから塗る
汗や汚れの上からワセリンを塗ると、雑菌を閉じ込めてしまい肌トラブルの原因になります。
しっかり汗を拭き取った清潔な肌に塗りましょう。
コツ③:持ち運び用(小分け)を持参する
雨の日のレースや、汗を大量にかいた場合は、後半にワセリンが落ちてしまうことがあります。
小さな容器やワンパックのワセリンをポーチやポケットに忍ばせておくと、エイドやトイレで塗り直すことができて安心です。
ワセリンの種類と選び方
ドラッグストアに行くと様々なワセリンが売られていますが、基本的には「白色ワセリン」を選べば間違いありません。
- 黄色ワセリン(一般的なヴァセリンなど):安価で手に入りやすいですが、純度がやや低め。肌が強い人なら問題ありません。
- 白色ワセリン(日本薬局方など):不純物が少なく、敏感肌の人でも安心して使えます。ランナーに最もおすすめです。
- チューブタイプが便利:ボトル型よりも、衛生的に使えて持ち運びもしやすい「チューブタイプ」がマラソン用には便利です。
ワセリン以外の「股擦れ」最強防止ライバルグッズ
「ワセリンのベタベタ感がどうしても苦手」「ウェアに油染みがつくのが嫌だ」という方は、以下の対策も有効です。
| 対策グッズ | 特徴とメリット |
|---|---|
| スポーツ用プロテクトクリーム | 「Protect J1」などが有名。ワセリンよりベタつかず、衣類への色移りもない。長時間の保水・保護力が高い。 |
| コンプレッションタイツ | 太ももをぴったり覆うタイツを履くことで、皮膚同士の摩擦を物理的にゼロにできる。 |
| ボクサー型のランニングパンツ | 股下の擦れを防ぐため、トランクス型ではなくフィット感のあるボクサー型のインナーを選ぶ。 |
まとめ:万全の股擦れ対策でフルマラソンを快走しよう!
フルマラソンの股擦れは、事前の準備だけで100%近く防ぐことができるトラブルです。
- 「太ももの内側」「股関節の付け根」「お尻」にしっかり塗る
- レース直前にやや厚めに塗る
- 不安な場合は後半の塗り直し用を持参する
この3点を意識して、痛みに邪魔されることなく、笑顔で42.195kmのゴールを駆け抜けましょう!
