「10kmを45分(4分30秒/km)で走るのって、市民ランナー全体でどれくらいの難易度なんだろう?」

4分30秒/kmというペースは、がむしゃらなジョグの延長では絶対に到達できない領域です。

今回は、この壁の具体的な難易度と、突破するために必要な具体的な能力について解説します。

10km 45分切り(4分30秒km)の難易度とランナー全体の割合

10kmを45分以内で走り切るランナーは、一般的なマラソン大会の参加者全体の中で上位およそ10〜20%のポジションに位置します。

つまり、10人走ったら2位以内に入るレベルです。

週に1〜2回、なんとなく気持ちいいペースでジョギングしているだけでは、この領域には絶対に到達できません。

しっかりと心肺と筋肉に適切な負荷をかけ、計画的にトレーニングを積んできたランナーだけが45分切りを達成できます。

達成に必要な最低限の能力

10km 45分切りに必要な能力について考えてみます。

VDOTにて10km 45分で入力し、各距離での同等のパフォーマンスを見てみます。

すると、5km 21分43秒、ハーフマラソン1時間39分49秒と出てきました。

ハーフマラソンについては、スタミナは申し分ないと思います。

5kmについては、21分43秒(ペース:4分21秒)では絶対的なスピードが足りない気がします。

よって、筆者が思う「10km 45分切りに必要な最低限の能力」は以下の2つです。

  • 5km 21分15秒(ペース:4分15秒/km)
  • ハーフマラソン 1時間40分切り(ペース:4分44秒/km)

5kmとハーフを上記のタイムで走り切れる走力があれば、間違いなく10km 45分を切れると思います。

なぜ5kmは21分台なのに、10km 45分が切れないのか?

スピード型のランナーに多いのが、5kmなら21分台(4:15〜4:20/km)で押し切れるのに、10kmになると45分(4:30/km)が維持できず後半に大失速するという現象です。

原因としては、LT(乳酸性作業閾値)が低いからだと考えられます。

5km 21分台で走れるスピードを持っている方なら、徹底的に乳酸の処理能力を鍛えれば、45分切りは可能だと思います。

10km 45分の壁を破壊する3つの最短メニュー

週に2回のポイント練習を、以下のように実施してください。

①:週1回の「閾値走」20分

閾値走は、乳酸が急激に蓄積し始めるペースで走るトレーニングです。

20分という短い時間と最小限の疲労で、LTを向上させることができます。

10km 45分切りを狙うなら、設定ペースは4:35〜4:40/kmです。

今まで閾値走をやってこなかった方は、数か月間継続するだけで45分切りが確実なものに変わるはずです。

閾値王について、詳しくは以下の記事で紹介しています。

②:週末の「Zone 2ロングジョグ」70〜90分

ペースはゆっくりで大丈夫なので、70~90分間動き続けることを意識します。

ロングジョグは、毛細血管密度向上やミトコンドリアの数が増加するといった効果があります。

10kmで45分を切るには、長時間走り続けられる土台が必須です。

③:ジョグ後の流し100m×3本

毎回でなくていいので、ジョグの終わりに「流し100m×3本」を加えてみてください。

ロングジョグや閾値走だけをやっていると、スピード能力は低下してしまいます。

そこに、短いダッシュ(流し)を加えることで、速筋繊維に刺激が入り、スピード低下を防ぐことができます。

10kmとはいえスピードも重要です。LTを向上させつつ、スピード能力も維持しましょう。

【実例】筆者が3か月間最短メニューをこなした結果

筆者が上記のメニューを実施し、どのくらい効果があったか紹介します。

2024年10月/ランニング再開

まず、ランニングを本格的に再開したのが、2024年10月です。

まずは、ジョグと流しで基礎能力を身に付けることを目的に練習していました。

実際に行っていた練習
  • ジョグ30~50分
  • ジョグ後に流し100m×3本
  • 時々走力の確認として1000mのタイムトライアル

2024年12月/初10kmタイムトライアル:50分04秒

最初に10kmのタイムトライアルをしたのが、同年の12月です。

このときの記録は50分04秒でした。

2025年1月~3月/閾値走とロングジョグを取り入れる

ここから、トレーニングに閾値走やロングジョグを取り入れ、乳酸代謝能力を徹底的に磨きました。

実際に行っていた練習
  • ジョグ30~40分
  • ジョグ後に流し100m×3本
  • 閾値走20分~30分 ペース:4分30秒~4分50秒/km
  • ロングジョグ70分~90分

2025年4月/10kmレースに参加:45分47秒

2024年4月、本庄こだま千本桜マラソンの10kmに出場しました。

記録は、45分47秒でした。

結果として、45分は切れませんでしたが、3か月で50分04秒→45分57秒と約4分も記録を短縮できました。

この後、諸事情により練習があまりできなくなってしまいましたが、もし続けていれば45分は間違いなく切れていたと思います。

この経験から筆者は、ロングジョグや特に閾値走に絶対の信頼を置いています。

まとめ

今回は、10km 45分切りの難易度に関する情報を紹介しました。

最後に、この記事の内容をまとめます。

まとめ
  • 10km 45分切りは市民ランナーの上位10~20%しか到達できない領域
  • 最低限の能力として「5km 21分15秒」、「ハーフマラソン1時間40分」は必要