「健康やダイエットのために、毎日頑張って5km走っているのに、1キロも体重が落ちない」
「食事も気をつけているし、毎日汗を流しているのになぜ?」
もしそんな悩みを抱えているなら、まずお伝えしたいことがあります。毎日5km(約30分)を走り続けられているその継続力と根性は、間違いなく一流です。
悪いのはあなたではなく、身体のエネルギー代謝の仕組みに原因があります。
実は毎日同じスピードで5kmを走っていると、身体はどんどん省エネモードになっていってしまうんです。
今回は、なぜ毎日5km走っても痩せないのか、その科学的な理由と、脂肪燃焼の促進するメニューについて解説します。
30分では脂肪燃焼の準備段階だけで終わっている
5kmをキロ6分ペースで走ると、ちょうど30分です。サラリーマンの朝活としてはキリが良い時間ですが、ここに大きな罠があります。
私たちが走る時、エネルギー源として「糖質(血液や筋肉中の糖)」と「脂質(体脂肪)」が使われます。そのエネルギーの産生はミトコンドリアで行われています。
走り始めは「糖質」がメインで使われ、そこから時間が経つにつれて、徐々に「脂質」の燃焼割合が高まっていくという特性があります。
その脂質代謝が本格的にうなりを上げる(脂肪燃焼の効率が最大化する)のは、走り始めてから20〜30分以降。
つまり、毎日5km(30分)でパッと走るのをやめてしまうのは、せっかく数キロ走って脂肪を燃やす準備が完了したのにやめてしまっている状態なのです。これは非常にもったいない行為です。
ランニングとミトコンドリアのエネルギー代謝には深い関わりがあります。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
身体の「適応(ホメオスタシス)」による省エネ化
「でも、消費カロリー的には毎日300kcal以上消費しているはずでは?」と思うかもしれません。ここに、人間の身体の防衛システムの凄さがあります。
毎日全く同じ距離(5km)を、全く同じペース(例えばキロ6分)で走り続けると、脳はこの負荷や動作を学習します。
すると、身体の心肺機能や筋肉がその動きに最適化され、最初の頃よりも少ないエネルギー(カロリー)で同じ距離を走れるようになってしまいます。
結果として、走れば走るほど、同じ5kmでの消費カロリーは目減りしていきます。これが走っているのに体重が変わらない理由です。
筋肉量が減り、基礎代謝が落ちている可能性
一定のペースで走り続ける有酸素運動は、脂肪や糖質だけでなく、筋肉を分解してエネルギーに変えてしまうことがあります。
もし、食事制限などでタンパク質が不足した状態で毎日走っていたらどうなるでしょうか。
分解された筋肉が修復されないため、筋肉量が落ち、「何もしなくても身体が消費するカロリー(基礎代謝)」が低下して、痩せにくい身体になってしまいます。
食事制限をするにしても、タンパク質などの最低限の栄養は摂取するようにしましょう。
解決策:毎日5kmをやめて、ランニングに変化をつけること
脂肪を燃焼させるには、身体の慣れを無くして、刺激に変化を加える必要があります。
明日から、毎日5kmのランニングをやめて、1週間のスケジュールを以下のようにしてください。
①週2回、距離ではなく時間を60分に伸ばす
ジョギングは週に5回、そのうちの3回は今まで通り30分で大丈夫です。
あとの2回は、60分間走るようにします。
ペースは歩くような遅さで構いません。Zone2ジョグ(おしゃべりできるキツさ)を徹底してください。
60分のうちの後半の30分間は、体脂肪が劇的に燃焼されます。
ジョギングについては以下の記事で紹介しています。
②週1回、短いダッシュを混ぜる
週に1回、ジョギングの最後に、100m〜200mのダッシュ(流し)を3本ほど入れてください。
これによって、使われていなかった速筋繊維(解糖系)に刺激が入ります。
速筋繊維は糖質を大量に消費するため、代わりに体脂肪(脂質)をエネルギーとして使う割合が増えます。
また、速筋繊維は鍛えると肥大化しやすいため、筋肉量が増え、基礎代謝が高まります。
週1回のダッシュを加えるだけで、結果的に痩せやすい身体になるんです。
解糖系については、以下の記事を参考にしてください。
③あえて走らない日(リカバリー)を週2日作る
走らないと太ると思うかもしれませんが、このスケジュール通りにしていれば大丈夫です。
休む日がないと、慢性疲労によって自律神経が乱され、身体が水分でむくみ、代謝が下がってしまいます。
休息日を取り入れることで、むしろ体重はスッと落ちやすくなるんです。
リカバリーについては、以下の記事をご確認ください。
